「勉強、しなきゃいけないのはわかってる。でも、時間がない」
介護職をしていると、そう感じる瞬間は何度もありますよね。
夜勤明け、記録、利用者対応、会議——
一日が終わったころには、もう何もしたくない。
その気持ち、痛いほどわかります。
かく言う私も、社会人になってからずっと勉強を続けてきたわけじゃない。
逃げた時期もあったし、諦めた試験もある。
でも50歳になった今、はっきり言えることがあります。
「勉強し続けてきた自分」と「していなかったかもしれない自分」の差は、10年後にじわじわ出る。
今日はそのリアルを、自分の経験を交えて話してみます。
社会福祉士を取った時、私は「詐欺だ」と思った
正直に言います。
Fランク大学卒、留年経験あり、特技なし。
20代のある時期、「このままのレールではダメだ」と感じて、1年間夜間学校に通って社会福祉士を取りました。
貯金を使い果たし、高校受験以来の本気の勉強をして、やっと合格した。
で、現実はどうだったか。
給料、1円も上がらなかったんです(笑)。
「名称独占資格って何やねん」と。
現場で役に立ってる感じもない、給料も変わらない、周りからの扱いも変わらない。
正直、「この資格は詐欺だ」と思いました。
あの1年と、あのお金と、あの努力は何だったんだと。
でも今、20年後に振り返ると——
あの決断が、今の自分のベースをつくっていた。
「短期の視点」と「長期の視点」では、まったく景色が違う
勉強の成果は、すぐには出ません。
これが、勉強をやめてしまう一番の理由だと思います。
社会福祉士を取った翌年、私は現実に絶望して介護職を辞めています。
勉強して資格を取って、それでも何も変わらないなら意味がないと感じた。
でも、その後また介護の世界に戻って、キャリアを積んで、管理者になって——
気づいたら、あの資格があったことが「ここまで来られた理由のひとつ」になっていた。
資格そのものが直接給料を上げてくれるわけじゃない。
でも、「学んで、試験を受けて、合格した」という経験が、自分の中に残る。
それが次の挑戦への土台になるんです。
10年後の自分は、今日の積み上げで決まる。
陳腐に聞こえるかもしれないけど、20年経った今、これは本当だと思っています。
「勉強しない人」は悪くない。でも、10年後に選択肢が減る
勉強しない人を責めたいわけじゃありません。
介護の仕事は体力的にも精神的にもきつい。
帰ってから本を開く気力がないのは、当たり前です。
でも、現実を言います。
10年後に「選べる立場」にいる介護職と、「選ばされる立場」にいる介護職の差は、
今の5年・10年の積み上げがほぼ全部を決める。
管理者として採用面接をしていると、これが如実に見えます。
同じ経験年数でも、学び続けてきた人とそうでない人では、
話す言葉の重さが、視野の広さが、まったく違う。
資格の有無より、「学び続けてきたかどうか」のほうが、
長い目で見ると圧倒的に差がつく部分です。
→ 介護職のキャリアをどう設計するか、具体的に整理した記事もあわせてどうぞ。
介護職のキャリアアップ、どこを目指す?──迷った私の答えと選択肢
社労士試験、4回目。それでも続ける理由
私は今、社会保険労務士の試験に4回目の挑戦をしています。
最初に受けたのは平成19年。
2年勉強して、1点差で落ちた。
そこで一度諦めて、約15年のブランクを経て再挑戦しています。
「なんでそこまでやるの?」と聞かれることがあります。
正直に言えば、最初はお金のためです(笑)。
名称独占資格で痛い目を見た私は、「次は業務独占資格じゃないと稼げない」と学んだ。
社会福祉士への絶望が、社労士への入口でした。
でも今は、少し違う理由も加わっています。
勉強することが、習慣になった。
最初の2年は悲壮感丸出しでした。
早く受かりたい、プレッシャーがしんどい、なんで受からないんだという焦り。
それが今は、毎朝の勉強がほぼ歯磨きと同じ感覚になっています。
できれば合格したい(笑)。でも、学び続けていること自体が、自分の支えになっている。
「努力は裏切らない」という言葉を、私は「信仰」と呼んでいます。
根拠があるわけじゃないけど、信じてやり続けることに意味がある。
それが今の私の勉強の正体です。
「時間がない」は本当か?を一度だけ疑ってほしい
「勉強したいけど、時間がない」という声をよく聞きます。
私もそう言い続けていた時期があります。
でも、ある時から考え方を変えました。
「時間がない」のではなく、「勉強の優先順位が低い」だけかもしれない。
1日15分でいい。
通勤の電車の中でいい。
夜勤の休憩時間でいい。
続けることが大事で、量は後からついてくる。
私が社労士の勉強を「習慣」と言えるようになったのも、最初から毎日2時間やっていたわけじゃない。
短い時間でもゼロにしない、それだけを守り続けた結果です。
「完璧にやろうとして、続かない」より、
「ちょっとだけでも、毎日続ける」のほうが、10年後に圧倒的な差を生みます。
学び続けることで、収入の天井が変わる
介護職の年収が低い、というのはよく言われます。
確かに、現場スタッフのままでいると上限は見えやすい。
でも、学び続けて専門性やマネジメント力を身につけた人は、
管理者・コンサル・独立・副業など、収入の経路が増えていく。
私自身、20年かけて今の立場になった。
今は5年後の独立開業を目標に、ブログという副業にも取り組んでいる。
これは、勉強を続けてきたから見えてきた景色です。
あの「詐欺だ」と思った社会福祉士がなければ、社労士も目指していなかった。
社労士がなければ、経営・労務の視点で仕事をしようとは思わなかった。
学びはつながっていく。
10年後の選択肢は、今日の積み上げで決まる。
→ 収入の突破口について、リアルな話はこちら。
まとめ:「勉強し続ける人」になることが、最強の転職対策
最後に整理します。
- 勉強の成果はすぐに出ない。でも10年後に「じわじわ」と差がつく
- 資格そのものより「学んできた経験」が、キャリアの幅を決める
- 「時間がない」は優先順位の問題。1日15分でもゼロにしないことが大切
- 学び続けることで、収入の経路と選択肢が増えていく
- 10年後の自分に選ばせるために、今日の自分が動く
「勉強している自分」は、どの職場でも通用する。
それが、私の考える最強の転職対策であり、キャリア設計の核心です。
あなたの学びが、10年後の景色を変えますように。
執筆:てるよし@ケアマネしてない社労士受験中
介護歴20年/施設の労務担当&副業ブロガー。
「働き方は変えられる」をテーマに、介護の現場とこれからを語ります。
よくある質問(FAQ)
Q. 介護職が取るべき資格は何ですか?
A. 目的によって変わります。現場のスキルアップなら介護福祉士、マネジメントを目指すならケアマネや社会福祉士、経営・労務まで視野に入れるなら社労士も選択肢になります。大事なのは「なぜ取るか」の目的を持つこと。資格は手段であって、目的ではありません。
Q. 社労士は介護職に役立ちますか?
A. 役立ちます。特に管理者・経営者を目指す人には、労務管理・社会保険・助成金の知識が直接使えます。介護業界は人材管理の課題が多く、社労士の知識は現場でも重宝されます。