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「面接、何を聞かれるかわからなくて不安」
介護職の転職で、面接前にこう感じる人は多いですよね。
でも正直に言います。
介護の面接で聞かれることは、ほぼ決まっています。
私は介護職20年、採用担当・管理者として何百人もの面接をしてきました。 その経験から言うと、面接で落ちる人と受かる人の差は「何を聞かれるか」ではなく「どう答えるか」です。
今日は採用担当の本音を交えながら、よく聞かれる質問10個の「落ちる回答・受かる回答」を解説します。
面接で落ちる人・受かる人の根本的な違い
具体的な質問に入る前に、大前提をお伝えします。
採用担当として面接をしていて、「この人は受かる」と感じる瞬間があります。
それは「自分の言葉で話せているかどうか」です。
ネットで調べた模範解答をそのまま言う人は、すぐわかります。 どこか棒読みになる。質問を少し変えると答えられなくなる。
逆に「受かる人」は、たとえ言葉が多少たどたどしくても、自分の経験から出てくる言葉で話せています。
この記事の回答例は「参考」として使ってください。 大切なのは、あなた自身の経験に置き換えることです。
よく聞かれる質問10選
Q1. 自己紹介をしてください
落ちる回答 「○○と申します。よろしくお願いします。介護の仕事が好きで頑張ってきました」
→ 情報がなさすぎる。何も伝わらない。
受かる回答 「○○と申します。介護の現場に○年携わってきました。これまでは特別養護老人ホームで認知症ケアを中心に経験を積んできました。今回は○○に魅力を感じて応募しました。本日はよろしくお願いします」
→ 経歴・専門性・志望動機の入口を1分以内に伝える。
採用担当の本音 自己紹介は「この人の話を聞きたいか」を判断する最初の30秒です。長すぎず、短すぎず、要点を伝えられる人は好印象です。
Q2. なぜ介護の仕事を選んだのですか?
落ちる回答 「祖父母の介護をきっかけに興味を持ちました」
→ 動機としては理解できますが、これだけでは「それで?」となります。
受かる回答 「祖父の介護をきっかけに介護に興味を持ち、資格を取って現場に入りました。実際に働いてみると、利用者さんの生活に直接関われる仕事のやりがいを感じ、今もこの仕事を続けています」
→ きっかけ+現在も続けている理由まで話せると深みが出ます。
採用担当の本音 「祖父母がきっかけ」は非常に多い回答です。それ自体は問題ありませんが、その後の話で差がつきます。
Q3. 前の職場を辞めた理由は何ですか?
落ちる回答 「人間関係が辛くて…」「給料が低くて…」「上司と合わなくて…」
→ 採用担当は「うちでも同じことが起きるのでは」と感じます。
受かる回答 「前の職場では○年間、認知症ケアの経験を積みました。次のステップとして、より専門的なケアができる環境を求めて転職を決意しました」
→ ネガティブな理由ではなく、前向きな理由にする。
採用担当の本音 退職理由は必ず聞きます。「人間関係」「給与」を正直に言うこと自体は問題ありませんが、それだけで終わる人は不安です。「だから次はこうしたい」という前向きな言葉をセットにしてください。
Q4. 介護の仕事で大変だったことと、どう乗り越えたか教えてください
落ちる回答 「利用者さんへの対応が大変でした。でも慣れました」
→ 具体性がない。問題解決の過程が見えない。
受かる回答 「認知症の利用者さんが夜間に不穏になることが続き、チームで対応方法を話し合いました。環境を整えることと、声かけの方法を統一することで、少しずつ落ち着いていただけるようになりました」
→ 具体的な状況・対応・結果の3点セットで話す。
採用担当の本音 この質問で見ているのは「問題が起きたときにどう動くか」です。チームで動けるか、一人で抱え込むかが見えてきます。
Q5. 自分の長所と短所を教えてください
落ちる回答 「長所は真面目なところです。短所は心配性なところです」
→ 誰でも言える内容。記憶に残らない。
受かる回答 「長所は、利用者さんの小さな変化に気づける観察力だと思っています。短所は、心配性で確認作業が多くなりすぎることがあります。ただ、介護では確認を怠ることで事故につながるため、必要な確認と過剰な確認を意識して区別するようにしています」
→ 短所は「改善に取り組んでいる」とセットで話す。
採用担当の本音 短所を正直に言える人は信頼できます。「短所はありません」という人より、自己分析ができている人の方が一緒に働きやすい。
Q6. 認知症ケアの経験はありますか?
落ちる回答 「はい、あります」
→ それだけでは何もわからない。
受かる回答 「特養での勤務で、認知症の利用者さんを多く担当してきました。BPSDへの対応では、まず環境要因を確認し、声かけの方法を個別に変えることを意識していました。グループホームでの経験はありませんが、ぜひ学んでいきたいと思っています」
→ 具体的な経験+未経験部分への前向きな姿勢をセットで。
採用担当の本音 経験の有無より「どう考えてケアしてきたか」を見ています。経験がなくても、学ぶ姿勢がある人は採用したいと思います。
Q7. 夜勤はできますか?
落ちる回答 「できます」(本当はきつい) 「ちょっと難しいです」(理由も言わない)
→ 曖昧な返答は不信感につながります。
受かる回答 「月○回程度であれば対応できます。家庭の事情で週○回が上限になりますが、その範囲でしっかり貢献できると思っています」
→ 具体的な条件を正直に伝える。
採用担当の本音 入職後に「やっぱり夜勤は無理」となるより、最初に正直に伝えてもらう方が助かります。条件が合えば採用できますし、合わなければお互いのためになりません。
Q8. 転職回数が多いですが、理由を教えてください
落ちる回答 「職場が合わなかったので…」を繰り返す
→ 「またすぐ辞めるのでは」という印象を与えます。
受かる回答 「○回の転職を経験してきました。最初の転職では認知症ケアの専門性を高めるため、2回目は管理職経験を積むためと、それぞれ目的を持って動いてきました。今回は長期的に腰を据えて働ける職場を求めて応募しています」
→ 各転職に目的があったことを示す。
採用担当の本音 転職回数より「なぜ転職したか」と「今度は長く働く意思があるか」を見ています。回数は関係ない。理由と今後の意思が大事です。
Q9. 5年後のキャリアビジョンを教えてください
落ちる回答 「まだ考えていません」「現場で頑張り続けたいです」
→ 前者は論外。後者は悪くはないが、具体性がない。
受かる回答 「現場での経験をさらに積みながら、リーダーや主任として後輩を育てる立場になりたいと思っています。将来的には管理職として施設運営に関わることも視野に入れています」
→ 具体的なステップが見えると好印象。
採用担当の本音 この質問で「この人は長く働いてくれるか」「育てがいがあるか」を見ています。ビジョンがある人は、採用後も自分で動いてくれます。
Q10. 何か質問はありますか?
落ちる回答 「特にありません」 「給料はいくらですか?」(最初の面接で)
→ 前者は興味がないと思われる。後者はタイミングが悪い。
受かる回答 「入職後の研修体制について教えていただけますか?」 「チームで大切にしていることを教えていただけますか?」 「先輩スタッフの方はどのくらいの年数働かれている方が多いですか?」
→ 働き方・職場の雰囲気への関心を示す質問が好印象。
採用担当の本音 逆質問は「この職場で働きたい」という意欲を示すチャンスです。給与・休日の条件は内定後に確認できます。最初の面接では職場への関心を優先してください。
面接前にやっておくべき3つの準備
① 志望動機を「なぜここか」で言えるようにする 「介護の仕事がしたい」ではなく「なぜこの施設か」を準備してください。 施設のホームページ・理念・特徴を事前に調べて、具体的な言葉で話せるようにしましょう。
② 自分の経験を「状況・対応・結果」の3点で整理する 「大変だったこと」「頑張ったこと」を聞かれたとき、具体的なエピソードが出てくるように準備しておきましょう。
③ 逆質問を3つ用意する 「何か質問はありますか?」に備えて、職場環境・研修・チームについての質問を3つ用意しておきましょう。
→ 自己PRの書き方・伝え方についてはこちらも参考に。 介護職の自己PR【例文つき】面接で印象に残る伝え方と書き方のコツ
→ 転職活動を始めるなら、まずこちら。 【2026年版】介護職の転職サイトおすすめ1選
まとめ:面接で大切なのは「自分の言葉」
- 面接で聞かれることはほぼ決まっている。準備すれば怖くない
- 落ちる回答と受かる回答の差は「具体性」と「前向きさ」
- 退職理由・短所はネガティブでも正直に+前向きな言葉をセットに
- 逆質問は意欲を示すチャンス。必ず3つ用意する
- 模範解答より「自分の経験に置き換えた言葉」が一番強い
面接は「採用してもらう場」ではなく「お互いを知る場」です。 あなたの経験と言葉を、正直に伝えてきてください。
執筆:てるよし@ケアマネしてない社労士受験中 介護歴20年/複数事業所を統括する管理職&副業ブロガー。 「働き方は変えられる」をテーマに、介護の現場とこれからを語ります。
よくある質問(FAQ)
Q. 面接は何分くらいで終わりますか?
A. 施設によって異なりますが、一般的には30分〜1時間程度です。事前に「面接の所要時間はどのくらいですか?」と確認しておくと準備しやすくなります。
Q. 服装はスーツでなければいけませんか?
A. スーツが無難です。ただし清潔感があれば、オフィスカジュアルでも問題ない施設が増えています。不安な場合は事前に確認するか、スーツで行くのが確実です。
Q. 複数の施設を受けていることを言うべきですか?
A. 聞かれた場合は正直に答えて問題ありません。「他にも選考を進めているところがあります」と伝えることで、採用側が選考スピードを上げてくれることもあります。

