介護職、仕事が覚えられない…“できない自分”に悩んだ新人時代の私へ

「何回教えてもらっても、できない…」
新人の頃、そんなふうに自分を責めていた日々がありました。

オムツ交換がうまくできない。
食事介助の声かけがぎこちない。
利用者様の気持ちを受け止めきれず、戸惑う。

「マニュアルは読んだ」「メモも取ってる」
それでも現場に立つと、頭が真っ白になったり、順番を忘れたり。

「覚えているはずなのに、できない」
そんな自分が情けなくて、悔しくて――
帰り道、一人で落ち込んだことを、今でもよく覚えています。

■「できない」の正体は「覚えられていない」だけじゃない

介護の仕事って、ただ“やり方”を暗記すればいいわけじゃありませんよね。
私自身、定型業務はある程度覚えられたものの、
「どう動くべきか」をその都度考える場面では、たくさん悩みました。

利用者様に合わせた対応をしたつもりでも、
先輩から「それは違う」と強く言われたり、
自分のやったことを否定されるような場面もありました。

覚えていても、うまくできないことがある。
そして、できないことで自信をなくす――
そんな悪循環に、私も何度も飲み込まれそうになりました。

■失敗を繰り返して見えてきたこと

当時、特につらかったのは、自分の考えを否定されたこと。
自分なりに「この方のために」と思ってやったケアが、
「それは違う」と突き返された時は、本当に悔しかった。

業務の効率を考えれば、先輩の言うことももっともだったかもしれません。
でも私は、「利用者様の気持ちを尊重したい」という想いが強くて、
どう折り合いをつければいいか悩んでいました。

■「覚える」って、暗記だけじゃない

私が後輩に伝えているのは、

  • まずはメモを取ること
  • 業務の“意味”を理解すること

介護の仕事は、点と点がつながって“線”になっていきます。
意味がわかると、応用もできるし、やるべきことが自分の中で整理されます。

■覚えるのが苦手でも、大丈夫

こんな方法もおすすめです。

  • 「1日1個覚える」と目標を低めに設定する
  • 危険が伴う業務・重要な業務から優先的に覚える
  • 手順を図やイラストでメモにする
  • 他人のやり方を観察して、自分に合うものを見つける

そして何より大事なのは、「できない自分を責めすぎないこと」

■今のあなたへ伝えたいこと

初めての仕事なら、できないのは当たり前。
もちろん、チームの一員として動くには、覚える努力も必要です。
でもそれは、5年後のあなたへの“仕送り”だと思ってみてください。

いま積み重ねている努力は、きっと未来のあなたを助けてくれます。
努力をする人はそう多くありません。
だからこそ、毎日少しずつでも続けるあなたは、必ず成長できます。

根拠を考え、理由を考え、先を考える。
考えて、考えて、考えて、あなたらしい介護を形にしてください。
きっとあなたは、「あの人に教えてもらえてよかった」と言われる介護士さんになっていますよ。


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