介護福祉士は本当に必要?“資格いらない派”の声と、私の考え

「資格って意味ない」と、私も思ったことがある

介護現場で働いていると、一度は聞いたことがあるかもしれません。
「資格って、別に意味なくない?」
「無資格でも現場で通用するし」
「取っても給料そんなに上がらないじゃん」

…これ、実は私自身がそう思っていた時期があるんです。

国家資格を取れば、生活は安泰。給料も上がる──そんな風に信じていた若い頃。でも現実は違いました。
資格を取っても劇的に待遇が変わるわけでもないし、現場では「動ける人」が評価される。
そう感じて、一度は介護の仕事から離れたこともありました。

けれど今は、あの時とは違う視点で“資格”を見ています。

資格を取ったことで、自分の中にできた「柱」

介護福祉士を取得したとき、正直言って給料が爆上がりしたわけではありません。
でも、それ以上に大きかったのは、仕事をするうえでの“柱”ができたことでした。

  • 自分がこの仕事で何を大切にしたいのか
  • どんな視点でケアをしたいのか
  • なぜこの書類が必要なのか
  • 介護保険制度がどうつながっているのか

それまでバラバラだった“点”が、資格を通じて“線”につながった。
ただ現場をこなすのではなく、背景や根拠を理解して動けるようになったんです。

「資格いらない派」の声に、たしかにと思う部分もある

正直、「資格を取っても現場じゃ評価されない」って言葉、すごく分かります。
現場で信頼されるのは、利用者さんとの関係性を築ける人。
空気が読めて、チームで動けて、気配りができる人。
“現場力”って、ほんとに大事です。

でも、だからこそ思うんです。
そういう現場力がある人にこそ、資格を取ってほしい。
なぜなら、あなたの信頼の「裏付け」になるから。

「意味がない」と感じる理由にも、たしかに一理ある

  • 資格を取っても、月に数千円しか手当がつかない
  • 結局、責任だけ増えて仕事はキツくなる
  • 無資格の先輩のほうが現場では頼られてる

たしかに、資格があるからといって自動的に収入や地位が保証されるわけではありません。
「昇給は微増で、管理職的な仕事だけ増えた」というケースもあるでしょう。

ただ、それでも私は思うのです。
その“責任が増える”ということは、言い換えれば「求められている」ことの証拠でもある。

現実的なメリットは“長期視点”で効いてくる

資格取得の一番のメリットは、長い目で見たときにじわじわ効いてくる“選べる未来”です。

  • 資格手当がある(数千円〜1万円程度)
  • 転職時に「正社員夜勤あり」の求人条件に当てはまる
  • 法人内の異動やキャリアアップで有利になる
  • 講師・後輩指導などのチャンスが増える
  • いずれ成年後見人や社労士などの福祉×専門職への道にもつながる

私自身の資格とキャリアの関係──5年越しに返ってきた「果実」

たとえば、社会福祉士を取得した直後は、現場経験がなかったため、すぐに変化はありませんでした。
しかし2年後、転職活動の中で「デイサービスの相談員」というポジションを得られたのは、まさにその資格があったからです。

また、介護福祉士を取得した際も、当初は資格手当が少し上がっただけでした。
ですがその翌年、管理者に昇格。前向きな姿勢を経営陣に評価された結果でした。

ケアマネ資格も、業務の幅を広げ、給与も右肩上がりに。
資格が“選べる未来”をくれた実感があります。

資格に振り回されず、でも前向きに向き合う“てるよし式アドバイス”

資格は取って終わりじゃありません。
でも、「取らない理由」にしてしまうのも、もったいない。

現場力がある人こそ、計画的に勉強すれば絶対に取れます。
それは、あなたの武器になります。

事業者にとっても、チームにとっても、資格を持ち現場力もある人は本当に貴重。
まずは自分でその価値を信じて、未来の選択肢を広げてください。

まとめ:資格は“意味があるかないか”ではなく、どう使うか

資格は“持ってるだけ”では意味がない。
でも、“活かせる人”にとっては、大きな意味を持つ。

現場力を磨きながら、資格も手にする。
そのバランスを持てる人が、これからの介護現場で本当に信頼されていくんだと思います。


▼ 関連記事はこちら

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です