~てるよし式・介護キャリアのリアルな夜勤体験~
心の中で「もう無理かも」と思った。でも、その朝はちゃんと来た。
あなたも夜勤中に心が折れそうになったことはありませんか?
これは、私自身の夜勤体験と、管理者としてスタッフの夜勤を支えてきた経験から得た答えを、あなたに届けたいと思って書いています。
【1】「もう無理かも」と思った夜勤の体験
ショートステイでの夜勤中、一晩中「帰りたい」と訴える利用者様に対応し続けたことがありました。なかなか落ち着かず、声かけや環境調整をしながら他の利用者様のケアも同時進行。心配して遅くまで残ってくれた日勤スタッフにも申し訳なく、朝方には「自分、これ大丈夫か…」と限界を感じていました。
また、夜中の2〜5時の時間帯が特につらかったです。眠気との戦い、静寂すぎる空間、そして頭がうまく回らなくなる感覚。夜勤が向いてないんじゃないかと感じる瞬間でした。
【2】それでも救ってくれた“利用者様の一言”
でも、夜勤がすべてつらかったわけではありません。
ある夜、いつもはほとんど会話のない方が、目を覚ましてぽつりと「ありがとうね、こんな時間まで…」と声をかけてくださったんです。
また、日中は本当に対応が大変な認知症の方が、夜になると穏やかになり、私の顔を見るなり「あなた、大変ねぇ。でもありがとう」と言ってくれたことも。
「もう、反則ですよ…」と心の中で笑いながら、涙をこらえていました。
夜勤の静けさの中だからこそ見られる、利用者様の“本来の姿”に触れる時間。
それが、次の夜勤を乗り越える力になりました。
【3】管理者として見てきた夜勤の壁
現場だけでなく、管理者としてスタッフの夜勤に関わることも多くありました。
夜勤に入らせるかどうか悩んだ新人が、いざ夜勤に入ってみると意外などっしり感を見せ、頼もしく感じたこともあります。
また、日中は人間関係に気を遣いすぎて自信がなさそうな新人が、夜勤では表情がイキイキしていた、なんてこともありました。
一方で、不安で泣き出してしまったスタッフもいました。そんなときは「こう動けばいいよ」と具体的に指示を出すと、安心した表情になってくれました。
「いつでも電話していいよ」と伝えていたので、実際に夜中に何度も着信がありました。それを負担と思ったことは一度もありません。
いざというときは施設まで駆けつけたこともあります。
「何かあっても大丈夫」と感じてもらえるようにするのが、管理者の責任だと私は思っていました。
それでも、ちゃんと寄り添えていたのか…と、後から振り返って自問することもあります。
でも、夜勤を通して「成長して、旅立っていってほしい」という気持ちが強かったのも本音です。
【4】「夜勤を続けるべきか」私が考えたこと
若さもあって体力的には乗り切れましたが、「このままずっと夜勤を続けていくのか」と自分に問いかけることが増えていきました。
夜勤には、夜勤ならではの良さがあります。
昼間には見せない利用者様の素顔、静かな空間でのやりとり、小さな会話が心に残る時間。
でも私は、キャリアを広げたいという思いから管理職の道を選びました。
夜勤を続けるのも、辞めるのも、どちらも正解です。
大切なのは、「自分に合った働き方を選ぶこと」。
【5】夜勤に悩んでいるあなたへ
夜勤専従で、マイペースに働きながら収入を安定させる道もあります。
日勤に専念しながらキャリアアップを目指す働き方もあります。
収入面が不安なら、副業や複業という選択肢もあります。
私自身も副業を模索しながら、働き方の幅を広げてきました。
よくある質問(FAQ)
Q. 夜勤が向いていない私はダメですか?
A. そんなことはありません。夜勤は向き不向きがあって当然です。日勤でも十分に活躍できます。あなたに合った働き方を選んでください。
Q. 夜勤を辞めたいときどうすれば?
A. まずは上司や先輩に相談してみてください。配置転換や勤務変更などで改善するケースもあります。それでも難しければ、転職という選択も前向きな一歩です。
【まとめ】
夜勤のしんどさも、喜びも、どちらも経験した私だからこそ、伝えたいことがあります。
無理に頑張る必要はありません。
でも、頑張ってみたいあなたの背中を、私はそっと押したい。
夜勤を頑張るのも、辞めるのも、どちらもあなたの人生の選択。てるよしは、いつも味方です。