「やりがいはある。でも生活がきつい。」
介護職に就いたことがある人なら、一度は感じたことがあるのではないでしょうか?
かく言う私もその一人。
資格を取り、希望を胸に飛び込んだこの世界で、最初に感じたのは“現実の壁”でした。
今回は、介護職として20年歩んできた私の実体験から
「介護職で年収500万円は本当に無理なのか?」という問いに、
介護現場の責任者・そして社労士受験中の視点も交えて本音で語ってみたいと思います。
年収の壁にぶつかった、あの頃の話
私が介護の世界に入ったのは、異業種からの転職組としてでした。
社会人10年目、「このままでは将来が不安だ」と考え、社会福祉士の資格を目指して夜間課程に通い始めました。
当時の貯金を使い果たし、高校受験以来の受験勉強に本気で挑戦。
仲間や先生方に支えられ、無事に合格。
しかし――希望に反して、現実は厳しかった。
資格を取っただけでは、年収300万円にも届かない。
モチベーションは急降下し、介護職を辞めてしまいます。
しかも、世の中は不況。
戻る場所も選べない状況で、再び介護業界に舞い戻ることになります。
そのタイミングで、初めて社会保険労務士試験にも挑戦。
全力で勉強したものの、1点差で不合格。
でも、これが私の覚悟を決めるきっかけとなりました。
「もう一度、介護の世界でとことんやってみよう」と。
年収を上げるためにやったこと、全部話します
次に選んだ職場は、正直ブラックでした。
でも「結果を出せば、きちんと評価する」と言われ、火がつきました。
- 介護現場だけでなく、営業、広報、雑務までこなす
- 管理者を目指し、研修や自己研鑽にも積極的に参加
- 「給料の上がる人」ではなく、「上げてもらえる人材」へと成長することを意識
若いころの私は、「とにかく300万円を超えたい」と面接で本音を語っていたくらいです。
それが今、介護現場の責任者という立場になり、介護職の給与と向き合う役割を担うようになりました。
年収500万円に届く介護職とは?
私が見てきた中で、500万円を超える人に共通する特徴があります。
それは、「目的を持ち、行動できる人」です。
- 誰のために、何をするのかを常に考えている
- 周囲に貢献しながら、自分の成長戦略を描ける
- 自分の努力が“的外れ”にならないよう、冷静な視点を持っている
逆に、そこを見誤ると、どれだけ頑張っても報われにくい。
これは、私自身が身にしみて感じているところです(苦笑)
今、収入に悩んでいるあなたへ
お金の悩みは、精神的にも辛いものです。
でも、ただ耐えるのではなく、行動で変えていくことができると私は思っています。
- ケアにおいても、マネジメントにおいても、「相手の望む結果を出す」ことを考える力が求められる
- その力がつけば、自然と任される仕事が増え、年収にもつながる
- 結局は、人に恵まれること。そして、それを引き寄せる日々の姿勢
環境を変えることも一つ。
でも、自分自身を変えていくことが、何よりも大きな武器になると思います。
で、結局――介護職で年収500万円は可能なのか?
私の答えは、「可能。でも、戦略と覚悟が要る」です。
介護職で500万円を目指すには、
「長く勤めれば自然と上がる」ような道のりではありません。
- 資格取得
- 役職昇格
- 現場+αの貢献
- 結果を出して、信頼を得る
これらを積み重ねた先に、ようやく見えてくるラインです。
私自身、20年の中でそのラインを超えてきました。
「やりがい」だけじゃない。
「報われる介護の働き方」を、一緒に模索していきましょう。
執筆:てるよし@ケアマネしてない社労士受験中
(プロフィールはこちら → てるよし式 介護で働き方スイッチ)