時短勤務の給与計算でうっかりミスしかけた話、育児・介護休業法は実務で勉強が必要

時短勤務ができるのは「3歳まで」が原則

育児・介護休業法23条に基づき、事業主は3歳に満たない子を養育する労働者から申し出があった場合、所定労働時間を短縮する措置(原則1日6時間)を講じなければならないようです。これは事業主の義務であり、要件を満たす申し出を拒否すると法律違反になるとのこと。

調べていて改めて整理できたのは、「3歳まで」というのはあくまで事業主に義務づけられている期間であって、会社によってはそれ以上の年齢まで独自に時短勤務を認めている場合もある、という点です。就業規則の内容を確認しないと、法律の原則だけでは判断できません。

2025年4月から、3歳以降の扱いも変わっている

これも調べていて「そうだったのか」と思った点です。これまで、3歳から小学校就学前までの子を養育する労働者への対応は、事業主の努力義務とされていました。

ところが2025年4月の法改正により、3歳から小学校就学前までの子を養育する労働者に対して、事業主は次のような選択肢の中から2つ以上の制度を設ける義務を負うことになったようです。

  • 始業・終業時刻の変更(フレックスタイム制など)
  • テレワーク
  • 短時間勤務制度
  • 新たな休暇制度
  • 保育施設の設置運営など

労働者側は、その中から1つを選んで利用できる、という仕組みのようです。つまり「3歳以降は努力義務だから何もしなくていい」という理解は、2025年4月以降はもう古い情報になっています。うちのように就業規則の見直しが追いついていない施設は、この機会に確認しておいた方が良さそうです。

「時短で給付が出るのは2歳まで」の給付金

時短勤務そのものは3歳まで利用できる一方、育児時短就業給付金という給付金は、2025年4月に新設された制度で、2歳未満の子を養育するために時短勤務をしている被保険者が対象のようです。時短勤務中に支払われた賃金額の最大10%相当額が給付されるとのこと。

「時短ができる年齢」と「給付が出る年齢」がずれている、というのは実務上見落としやすいポイントだと感じました。3歳まで時短勤務を続ける職員がいた場合、2歳の誕生日を境に給付の有無が変わってくる可能性があるということになります。

給与計算での注意点(実体験ベース)

時短勤務者の給与計算で自分が実際に気をつけるようになったのは、次の2点です。

  • 所定労働時間が他の職員と違うため、時間外労働の起算点(何時間を超えたら残業扱いになるか)を個別に確認する必要がある
  • 短時間勤務中でも、厚生年金保険の「養育期間標準報酬月額特例」という仕組みがあり、給与が下がっても年金額の計算上は従前の標準報酬月額とみなされる特例があるようです。この手続き(年金機構への届出)を忘れると、将来の年金額に影響する可能性があるとのこと

このあたりは、育児・介護休業法だけでなく年金や雇用保険の制度ともつながっていて、覚えることが多いというのが正直な感想です。


調べていて浮かんだ疑問

Q. 時短勤務中に残業させることはできる?

時短勤務を申請している職員でも、本人が希望すれば残業自体は可能なようです。ただし「所定外労働の制限」を別途申し出ている場合は、残業をさせられない扱いになるとのこと。申し出の内容を個別に確認する必要がありそうです。

Q. 育児時短就業給付金はパートタイマーも対象?

雇用保険に加入していれば、雇用形態を問わず対象になり得るようです。ただし加入要件(週の所定労働時間など)を満たしているかの確認は必要です。


今回書いた内容は、あくまで調べてみて自分なりに理解した範囲のメモです。給付金の支給要件や年金の特例手続きなど、個別の判断が必要な部分も多いため、最終的にはハローワークや年金事務所、顧問の社会保険労務士に確認してから進めてください。


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